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#10「注文の多い料理店」宮沢賢治 2020/11/17

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2人の男が見つけた注文の多い料理店には店の廊下を進むたびに色々な注文が書いた扉がある。最初の方の扉には「ことに太った方や若いお方は大歓迎いたします。」と書いてある。この物語を最後まで読むと、やっとその意味が分かる。この強烈なブラックユーモア!

 

この小説も「銀河鉄道の夜」同様、二人の男が料理店の廊下を進んでゆく「移動」する感覚が読むものをわくわくとさせるのだ。

廊下を(物語を)進んでゆくにつれ、次はどんな注文が出るのか、という期待と、途中から読者が気づいてくるにつれ増してくる恐怖がじわじわと迫ってくる。

 

物語の冒頭で、動物を銃で撃ち殺す快感を語り合っていた二人の男が物語の終盤、どんな状況に追い詰められてゆくのか。

 

命の大切さ、人間の愚かさを感じさせてくれる、とてもシンプルでありながら奥深い作品。